Ground Beat(グランドビート/グラウンドビート)とは – 音楽用語

公開日:  最終更新日:2021/07/11

1974年のファンク、The Soul Searchers(ソウル・サーチャーズ)の「Ashley’s Roachclip」に含まれるドラミングを元に、ヒップホップにおいてブレイクビーツとして使われ、1989年Soul II Soul(ソウル・トゥ・ソウル)のヒットをきっかけに大流行した「グランド・ビート」の紹介です。

元Plastics(プラスチックス)の中西俊夫 率いるMelon(メロン)のUKヒット「Serious Japanese(シリアス・ジャパニーズ)」で打ち込みを担当した元MUTE BEAT(ミュート・ビート)のドラマー 屋敷豪太が、Soul II Soul(ソウル・トゥ・ソウル)の打ち込みを担当する際にGo-Go(ゴーゴー)のビートを再構築、(日本固有の呼称として)「グランドビート」と命名されたリズムトラックは80年代後半から90年代前半にかけてブームとなりました。

 

Go-Go Funk(ゴーゴー・ファンク)

70年代半ばに首都ワシントンD.C.で誕生した、特有のビートを使用するFunk(ファンク)のサブジャンルです。Ground Beat(グランド・ビート)の源流として、またHip Hop(ヒップホップ)やNew Jack Swing(ニュー・ジャック・スウィング)に影響を与えたジャンルとして知られています。

アメリカでは単にGo-Go(ゴーゴー)と呼ばれますが、日本では60年代にGo Go(ゴーゴー)ダンスを生んだ西海岸サンセット・ストリップの名門ロック・クラブ、Whisky A Go-Go(ウィスキー・ア・ゴーゴー)との混同を避けるためにGo-Go Funk(ゴーゴー・ファンク)といった呼ばれ方をします。

The Soul Searchers – Ashley’s Roachclip [1974]米

「The Godfather of Go-Go」と称されるChuck Brown(チャック・ブラウン)率いるThe Soul Searchers(ソウル・サーチャーズ)が生み出した、Go-Go Funk誕生前夜の有名曲。3:30~の間奏部が定番ブレイクとしてあらゆる楽曲で採用されました。

The Soul Searchers – Ashley’s Roachclip [1974]米 Washington D.C. Funk

Trouble Funk – Drop The Bomb [1982]米 Washington D.C. Go-Go Funk

Chuck Brown & The Soul Seaechers – We Need Some Money [1984]米 Washington D.C. Go-Go-Funk

どちらかと言えばヒップホップとニュー・ジャック・スウィングへの影響が強いTrouble Funkの「Pump Me Up」。

Trouble Funk – Pump Me Up [1982]米 Washington D.C. Go-Go Funk

Hip Hop参考)Grandmaster Flash & The Furious Five – Pump Me Up [1985]米

New Jack Swing参考)Guy – Teddy’s Jam [1988]米

Hip Hop参考)Will Smith ft. DJ Jazzy Jeff – Pump Me Up [1999]米

 

Ground Beat(グランド・ビート)

1989年のSoul II Soulから(日本だけで)使われ始めた「グランドビート」の名称ですが、現在では原曲サンプリングを使用した曲も、打ち込みでリズムトラックを新たに制作した曲も、全てひっくるめてグランドビートとして扱われています。

同じく源流がGo-Go FunkであるNew Jack Swing(ニュー・ジャック・スウィング)系のスローナンバーにも似通ったビートの楽曲が同時期のUSモノに多く存在し、両者混合でミックスされる事が多いのですがここでは割愛します。

Eric B. & Rakim – Paid In Full [1987]米 Hip Hop

ソウル・サーチャーズの原曲をブレイクビーツとして初めて採用したHip Hopの名作! Coldcut(コールドカット)のリミックス版が有名です。

Milli Vanilli – Girl You Know It’s True [1988]独

ソウル・サーチャーズのブレイクビーツを使ったダンスポップ・ヒット! 実際はボニーMのプロデューサーFrank Farianが組んだプロデュースチームの作品でMVのイケメン黒人2名は口パクと暴露され騒動になりました。

Soul II Soul – Back To Life [1989]英
Soul II Soul – Keep On Movin’ [1989]英

Dub(ダブ)畑の出身でワシントンD.C.のGo-Go Funk(ゴーゴー・ファンク)にも詳しかった屋敷豪太が楽譜も読めなかったメンバーに代わって打ち込み(=実質大部分の制作)を裏方として担当し、前述のブレイクビーツをベースにGo-Go(ゴーゴー)のビートを再構築、グランド・ビートを誕生させ多方面に影響を与えた歴史的名作!

Sybil – Don’t Make Me Over [1989]米

Lisa Stansfield – All Around the World [1989]英

J.T. And The Big Family – Moments In Soul [1989]伊

イタリアンプロジェクトによるArt Of Noise「Moments In Love」ネタのグランドビート曲。

Ruby Turner – It’s Gonna Be Alright [1989]英

EMF – Unbelievable [1990]英

マンチェスター/マッドチェスター・ムーブメントの影響下にあるオルタナ/インディー・ロックバンドのヒット曲!

DNA feat. Suzanne Vega – Tom’s Diner [1990]英/米

1987年スザンヌ・ヴェガのアカペラ・ヒットをリメイク。

Lio ‎– The Girl From Ipanema [1990]ベルギー

Caron Wheeler – Livin’ In The Light [1990]英

Maxi Priest – Close To You [1990]英

Enigma ‎– Sadeness Part I [1990]独

Suzi Kim – Try Me (prod. by Monchi Tanaka) [1991]日本

日本のレジェンダリーDJ/音楽プロデューサー/スクラッチマスター、モンチ田中のプロデュースによる和製グランドビートの名作。伝説の「横浜Circus」をはじめ国内のR&Bクラブでヘビープレイ。

Ryuichi Sakamoto – Merry Christmas Mr Lawrence (Remix) [1991]日本

Saint Etienne – Only Love Can Break Your Heart [1991]英

1970年Neil Young (ニール・ヤング)のグランドビート・カバー。

Shanice – I Love Your Smile [1991]米

PM Dawn – Set Adrift On Memory Bliss [1991]米

1983年Spandau Ballet(スパンダー・バレエ)の大ヒット「True」ネタ。

Jon Ice – Theme From Antartica (Vangelis)(Club Mix) [1991]伊

Jackie Moore – Let Me Try Again [1991]伊

SWV – Right Here [1992]米

グランドビートというよりニュー・ジャック・スウィング系のビートですが大ヒット曲なのでサンプルとして。

Gabrielle – I Wish [1993]英

DJ HASEBE – Orange [1998]日本

Dragon AshのKJとのコラボヒット「Garden」でも知られるSugar SoulのDJ HASEBEによるグランドビート。

Elisha La’ Verne – I’m Not Dreaming [1998]英

Delerium – Silence (Original) feat. Sarah Mclachlan [1999]加

Peggy Gou – Nabi (feat. OHHYUK) [2021]独/韓

 

Soul II Soul/グランドビートの影響下にある曲

Primal Scream – Loaded [1990]英

マンチェスター・ムーヴメントの中にあるバンドにも影響は及びます。

The Brand New Heavies – Never Stop [1991]英

Soul II Soulに次いでアメリカ進出に成功したThe Brand New Heavies(ブラン・ニュー・ヘヴィーズ)によるAcid Jazz(アシッド・ジャズ)永遠の名曲!

Massive Attack – Teardrop [1998]英

Trip Hop(トリップ・ホップ)Bristol Sound(ブリストル・サウンド)の代表曲!

 

屋敷豪太ワークス

MELON – Serious Japanese [1985]日本

Plastics(プラスチックス)を解散した中西俊夫が新たに率いたニューウェイヴ・ファンク・バンドMelon(メロン)の曲。実質的に屋敷豪太が打ち込みで大半を制作し海外レーベルと契約、まだ歌謡曲全盛期の日本が生んだ、Paul Hardcastleの「19」にも引けをとらない伝説の海外クラブヒット!

Sinéad O’Connor ‎– Nothing Compares 2 U [1990]英

Prince(プリンス)作曲、屋敷豪太が打ち込み(=実質全ての演奏)を担当して世界的大ヒットとなったシニード・オコナーの代表曲!

Seal – Crazy [1990]英

Bomb The Bass – The Air You Breathe [1991]英

Bomb The Bass – Love So True (Depth Charge Remix) [1991]英

Simply Red – Stars [1991]英

Simply Red(シンプリー・レッド)にドラマーとして正式に加入した屋敷豪太が制作に関わり、スローバラード頼みだった同バンドにグルーブを与えた世界的ヒット曲。アルバム『Stars』は2年連続UKチャート1位!

björk – Venus As a Boy (7″ Dream Mix) [1993]

Alanis Morissette – All I Really Want [1995]加

Army Of Lovers – Give My Life [1995]スウェーデン

Swing Out Sister – We Could Make It Happen [1997]英

 

 

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